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2019年6月 5日 (水)

Rハブベアリングの交換

気になっていた後輪ハブの左ベアリング内輪の腐食。
少し前に準備出来ていたんだけど、やっと時間の都合が付いたんで交換実施です。

・工具と汎用品

今を去ること20数年前の話で恐縮ですが、前車GL400の前輪を回してみればゴリゴリした感触。
当時、峠の上の方は未舗装路が珍しくなく、車重(200Kg)があるのにそんな道を走るもんだからか逝っちゃったのかな…

で、前輪外して、どうやったのか定かで無いが反対側から棒で叩き出し?、古いベアリングを下敷きにしてプラスティックハンマーで打ち込み…
少々乱暴な具合でやっちまいましたが、その後ノートラブルで結局10万キロ越え。

だから、今回のベアリングの打ち替えも同じ具合でも良いかなとも思っていた。
が、そーは言っても、最近は安価な専用工具があったりするので、ついポッチ (^^ゞ


Imgp7098
*購入したNTNのベアリングとストレートという会社のベアリングプーラ

プーラは8英世さん位で、随分多くのサイズに対応できるが、こんなには使わないと思う。

ベアリングは純正でも良かったんだが、何となく社外品…とはいえ天下のNTN製品。
実は、これが後々問題というか悩みの種になるんですが…


Imgp7099
*どーやって使うんだか?

Imgp7100
*NTN 6202LLU

記号的には純正(KOYO)と同じ仕様…だったんだがなぁー (>_<)

いやー、記号には端から端まで意味があったんすよ。
6202LLUは呼称的型番なんで、オーダーはそれ目当てでした訳ですが、実はその後に謎の記号が続くんだが術後に気が付く始末。
で、CM/5Kって何だー???


・右側の取外し

先ずは、後輪外し。
ベアリングは左のスプロケ側が2段構成なので、逆の右ディスク側(1段)からベアリングの抜きを開始。


Imgp7104
*右術前…内輪がよく見えてます

オイルシールは交換するので、マイナスドライバーで適当に取り外す。

Imgp7107
*15mmのチャックを使用

これ、普通にあてがうだけでは入らない。
少しプライヤーなどで、気持ちギュッとするなどで入り易くなるんだが、今回の作業では3回目には入りやすくなっていた (^^ゞ

チャックの爪は相当浅いものだが、入れていくとカチッ?みたいな感じで引っかかるところが感触で判る。
単にベアリングの内輪ハウジングの面取り部分に掛かるということだと思うんだが。


Imgp7109
*これでいいのか~

ヤグラのように立てて使いますが、ハブボディの縁が細くて少々位置決めに苦労。

Imgp7110
*引き抜き開始

真ん中のボルトを押さえ、その下のレンチを回せばチャックがベアリングと共に迫り上がってきます。

Imgp7112
*きましたよ

「ごっ」という手応えがあって動き出し、あとはに「ぐぐっ」と出てくる、感じ。

Imgp7113
*1個目リムーブ完了

最初は少し手間取りましたが、慣れれば簡単、価格なりの素敵な装置です。

Imgp7114
*さぁて、コイツが問題となるカラーだ

ハブの真ん中、両ベアリングに挟まれるようにカラー(パーツリストでは「スペーサ」)があります。
これがとても大事なヤツで、シャフト+ナットによる軸方向に加わる力を見えないところで一身にに引き受ける役目がある。

これの長さはハブにおけるベアリングハウジングが収まる間隔(内部の段差~段差)より、僅かに長く出来ている。
ということは、ベアリングの収まり具合はここに掛かる圧力…取り付け時の入り具合、およびアクスルナットの締め具合でコントロールされる事になる。

だから無理に締めるとベアリングの内輪外輪の適切な間隔(すきま)が無くなるというか、負の領域…必要以上の圧力が掛かるので回転に影響の出る恐れがある訳です…(この辺りも術後に気が付く)
あー、恐ろしい (^^;)


・左側の取外し

お次は、ドリブンギア側というかチェーン側です。

Imgp7102
*車輪の脱着毎に乾拭きグリスアップしているので、まーキレイなもんです。

こちらもオイルシールの取り外しから。


Imgp7116

*チャックは一つ目のくぼみを探して…

ベアリングが2個入っているので、その間を探ってセット。

Imgp7117
*エーンヤコーラ (^^;)

この左1個目の内輪軸側が腐食していた、今回作業の原動力?

Imgp7118
*も一つおまけにエーンヤ…(^^;)

奥の2個目もスンナリ抜けました。

Imgp7120
*取り外したベアリング達

後ろの一個が右(ディスク)側、外輪ハウジングに周方向黒い筋あり。
手前の二個が左(ドリブンギア)側でその内の外側(写真右)の内輪ハウジングに例の腐食痕。


Imgp7122
*新品を並べてみると…

見た目少し違う。
内輪外輪の縁の寸法、見えている面(光っている面)の幅が明らかに違う。

先ほどのアクスルカラーの接触面=内輪ハウジングの端部面だけど、大丈夫なんすかね?

規格は同じといえどもメーカー間による差異があるということみたい。
純正が無難だと気付く第1弾でした (^^;)


・左側打ち込み

新ベアリングの打ち込みは…
ソケットレンチのソケットをあてがい、プラスティックハンマー打つべし…
って、コンコンと軽め、ガンガン叩くのは流石にむりというか、プラハンマーなんで其れなりということです。

ベアリング外側にはグリスを軽く塗って、真っ直ぐ入るように気を付けながら、コンコン。


Imgp7124
*丁度合うソケット(26mm)があって良かった

一応おまじないですが、ベアリングは冷蔵庫で冷やしておいた。
どの程度意味があるかは判りませんが、驚くほど入りにくかった状況でも無かった。


Imgp7125
*打音が変われば打ち止め

コンコン音がやや甲高い音になればハブの段差に当ったということ。
それ以上打ってもベアリングハウジングを痛めるだけ。

Imgp7126
*2個目も完了

左側はベアリング2段ですから、同じように打ち込み音が変わったところで打ち止め。

・右側打ち込み

右側はベアリング1段ですが、打ち込む前にアクスルカラーを挿入、というか落とし込む。

Imgp7127
*アクスルカラーと新ベアリング

カラーには防錆目的でグリスを薄く塗っておきます。

Imgp7128
*打ち込み完了…

結果的には、ここが打ち込みの勘所というか、実は一番難しいところ。
前述のようにカラーと当る内輪に対し、打つ
という行為においては外輪を打っている事になる訳ですから、内外輪の間にあるボール(玉)に負担が掛かる可能性ある。
どの程度で打ち止めするかの管理が難しいと思う。

この時は無理せずハウジング全周満遍なく軽く打つ、という感じで終わった。
結果アクスルカラーは所定の位置(アクスルの入る通し穴として…)より、ややズレていましたが、完全に圧着した感じは無く、軸穴に指を入れて力を加えればズッと動く状況。

プラスティックハンマー故に先端が硬くない…打ち方が弱かったかなとも思えたが、何となくこれ以上打たない方が良いような気もした(甲高い打音しか帰ってこない)ので、これで完了としました。

・オイルシール

オイルシールは外周に軽くグリスを呉れてやり平行にセットして、ぐっと押せばインストール完了。
一応、ソケットをあてがい軽く打って座りを確認。


Imgp7129
*右側完了

どうも、見た感じ内輪ハウジング端部が薄いので頼りなさげ。

Imgp7130
*左旧オイルシール、右新オイルシール

シールはチョット見た感じで差異が判らない。
が、リップ部はミクロ的にどうなんだかという気もするんで、高価で無い事もありますから交換が吉でしょう。

Imgp7131
*左側完了

ざっと、2時間程度でしたが、問題なくベアリングの交換は完了した。
と、この時は思っていた訳です

Imgp7134
*左外側ベアリング内輪アクスル面の損傷

損傷の程度は錆が表面を荒らしている様に見えるが、指で回した感じでは3個あるどのベアリングもスムースに回る。
少なくとも嫌な抵抗感は皆無。

なーんだ、問題ないじゃん、とまぁーここまでは良くある交換顛末記と同様な次第。

後輪を組み付け押し歩きした感じでは、交換前よりやや軽い感じ。
OK…なのか?

・記号の考察

冒頭で気になったベアリングの記号。
「6202LLU CM/5K」

交換後にも関わらず、後半のCMと5Kが凄く気になりだしたんで、ググる。

記号を分解するとこんな感じ。
①  6 …<形式番号>単列深溝玉軸受…軸直角方向と軸方向の荷重を支える
②  2 …<直径系列番号>?
③ 02 …<内径番号>呼び内径15mm
④LUU …<シールド記号>両側接触ゴムシール型(純正KOYOは2RS)
⑤ CM …<内部隙間予圧記号>電動機用ラジアル内部隙間?
⑥ 5K …<封入グリース記号>マルテンプSRL…耐久性の高いグリス(協同油脂製)

という具合で、①から④までは、そういうことなんだなぁ的な部分。
ですが、問題は⑤の「CM」。
ラジアル(軸直角)方向の内部隙間にグレードがあるということ。

機械工学な部分ですからμオーダーな話は不思議無いんだが、用途によって選べる(買えちゃう)。
判りやすく言えば、ベアリング専門店でもないアマゾ●やMonotaR●で普通に買えることが意外。

で、このラジアル内部スキマ、バイクや車などの場合「C3」というやや隙間が多いグレードとなる。
今回の「CM」は、「C2」と「CN」(普通グレード)の間位で、「C3」より隙間はタイト。
だから、温度変化や衝撃が加わる用途である、車やバイク向きではないということになる。

そーなると、大丈夫なのか、という懸念が頭を過ぎる。
打撃取付け→スキマなし→抵抗増大→加熱→ホイールロック???

普通(CMは電動機用)に使う分には問題ない訳ですが、今回の打撃取り付けの結果やアクスルナットの締め付け力による適正なスキマ確保できるのか不明。
そもそも、ラジアル方向はハブボディとの「はめあい」、アキシアル方向は取付時の「与圧」の関係など、隙間の解説を読んでも難しくてよく判らない。(NTN社の解説PDF
なので、今更ながら心配が…(-_-;)

とくにソケットで外輪に打撃(インパクト)を与え、ハブボディ側の段差に当るまでは良いとして、アクスルカラーと内輪が接触しボールを介してアキシアル方向に変な予圧が掛かる恐れがあるということ。

インパクトではなく圧入工具による静的荷重の手応え?でベアリングの位置をコントロールすることがベストだと思われる、、、本当は数値管理なのかな?

いやはや、毎度ですが勉強不足のまま実戦突入のパターン。
結果後付けですが少々学び、次回再起を計りたいと思うんだが…
さて、本当に「CM」はバイク用として駄目なのか?

次号に続く <(_ _)>

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