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2019年11月 7日 (木)

放置案件でビックリ

気にはなっていたものの、先送り先送りで気が付けば早いもので4年位は経過。
そろそろやっつけてしまいたい、リレーアームのブッシュ達。

・ブッシュにたどり着く前に…

5年ほど前にショックユニット側の1個だけ取り替えたブッシュ
パーツリストではフォームドブッシュと記載されている、外面銅色内面シボ革樹脂の例のブツ。

交換パーツは、随分前に数だけ揃えてあったんですが、交換が面倒なんで放置。
もういくら何でも油も切れている(2年前にグリス補充)頃だろうし、ブッシュ内面の摩耗も気になるんで、いよいよ重い腰を上げる。

早速、ジャッキアップ…
と、その前にリアーアクスル、リンクやスイングアーム軸のボルトは少し緩めておきます。

後輪を外した段階で早くも異変を発見。
アクスルやベアリングのインナーハウジングになんと錆汁が。
この春にベアリングやオイルシールを打ち替えたあの場所なのに…


Imgp8244

*リアー右ディスク側

錆汁はグリスと水分が混じった状況で、これはベアリング交換前とほぼ同じ。
流石に新品のオイルシールの機能不全は考えにくく、そうなるとシャフトと接するカラーの間が怪しい。

確かにシャフトとカラーの間にオイルシールなどは存在しない。
例えナットをしっかり締めてもナットやワッシャ等から僅かでも隙間があれば、少しづつ侵入ということになるのかも。

仮に、ワッシャを新品にしたとしても、結局はスネイルカムやスイングアームとの隙間があれば同じこと。
対策として考えられるのは、組み立ての際に各接触面に忘れずにグリス塗り位かな?


Imgp8245
*リアー左ドリブン側

左側も右同様に錆汁付。

Imgp8246
*ゼロポイントにも…

リアーアクスルには丁度ベアリングと接する部分に擦過痕があった。
しかも、以前見た際よりも拡大している。

これは、総じて考えればベアリングが上手く収まっていないということなのかもしれない。

ベアリング形式(隙間記号)の違いや、打ち込み方の問題とか、後になって反省点が多かったリアーホイールベアリング。
経過観察でしたが、今後場合によっては正規品で打ち替えもアリかなー


・リレーアームのブッシュ交換

気を取り直してリレーアームの観察。

Imgp8251
*リレーアーム(洗浄後、上がショックユニット側、左下がリンク側、右下は二ードルが入るフレーム側)

今回はフォームドブッシュ交換なので、パーツクリーナーでしっかり洗浄。
但し、ニードルローラーベアリングの箇所は、特殊な樹脂リテーナーがあるので盛大に掛からないように注意。


Imgp8249
*カラー達

カラー類も洗浄。
相変わらずブッシュの樹脂と擦れた様な残存物の跡付。
因みに、擦れた箇所は油っ気はあまりない。

もっとも油っ気が無くて無潤滑状態でも、しばらくはヘコタレナイのがこの樹脂(のはず)。
これが酷くなると、すり切れたり、はみ出したり?するらしい…


Imgp8255  
*ショックユニット側の既存ブッシュ内面

ここは4年前に交換した1個ブッシュの箇所で負担が高そう。
前回(2年前)開けた時と同様に、1/4がツルツルで、その他は無傷。


Imgp8253
*リンク側既存ブッシュ内面

こちらは2個ブッシュ使い。
ブッシュ間には僅かに隙間がある。
ツルツルも上側と同じ1/4の状況。


ブッシュ交換は前回同様の簡易圧入治具を使用します。
前回実績のあるショック取り付け側のブッシュ1個箇所から開始。
オイルシールはマイナスドライバーでこじって外し、あとは前回同様13mmソケットを治具で押し込んで完了。

お次は初挑戦、2個ブッシュ箇所に挑みます。


Imgp8258
*治具はこんな感じだったかなー(左受け手側、右押し込み側)

治具による押し込み側はブッシュ外径に近い13mmソケット(KTC製)を先頭に、もう一つ適当なソケット1個を重ねる。
この重ねるというのは、押し込む道中がブッシュ2個分+αで長いから。
受け手側は、押し出されたブッシュを1個をスッポリ飲み込める空間のある24mmソケット。

この組み合わせで、無事にブッシュの取り出しが出来ましが、相変わらず押し込みの最初の段階でキョロキョロとソケットの先が逃げる。

Imgp8259
*初めの部分は少しづつ具合を見ながら締めたり戻したり

Imgp8260
*1個目出ました

1個目のブッシュが2個目を団子で押す感じで13mmソケットを圧入する。
ソケットの傾きとレンチの手応えが頼り。
場合によっては行きつ戻りつと超慎重。


Imgp8261
*2個目も無事

何とか失敗は免れました。
失敗の場合、リカバリー手段はパーツの再購入なんで、とにかく慎重にということです。


Imgp8262
*外れたブッシュ

ここは綺麗に外せたんですけどね…

Imgp8270
*フォームドブッシュを外した状態のリレーアーム

因みに、カラーの状況でフレーム取り付き側のニードルローラーベアリングの機能に問題なしと判断。
ここは給脂のみとします。


Imgp8268
*ブッシュを外したあとの内面(ショックユニット側の1個使い)

Imgp8267
*ブッシュを外したあとの内面(リンク側の2個使い)

どちらもブッシュでカバーされていたんで、当然キレイなもんです。
ここで注目すべきなのは、2個使いの箇所でブッシュ間に段差が無い事。
この時は、これが加工上当たり前に見えた…これが罠?なんですねー


Imgp8269
*ニードルローラー…

樹脂リテーナーに一部欠損がありますが、確か前回見た時も同様でした。
今回は部品も買っていないので、グリースで埋めてOKとします。

・シャフトのムシレ

リレーアーム回りの取り外しが終わったので、お次はスイングアーム外してリンクが取り付く箇所のブッシュ交換。
スイングアームの取り外しは6年ぶりか

ドライブギアのカバーを開ければ、そこには泥と油の黒い塊が目一杯に詰まっていて大いに驚く。
ここも、ズーッと開けてなかったなー(あまりの汚さに写真撮り忘れ)


Imgp8273
*ややっ、懐かしい形出現(泥油落とし後)

そして更に驚きが、交換から3万キロも走れば不思議無い減り方のドライブギアの歯
何処まで減れば限界なのかと言えば、サービスマニュアルでは新品の歯の根元?1/4減ればとある。
こうなると、新品の根元の厚みが不明なので?

近いうちに、比較&交換用に買っておいた方が良いかも。


Imgp8274
*真っ黒

さて、スイングアームのピボットシャフトですが、ご覧のように泥と錆と油コーティング!
前回、5年前の時は乳化したグリスが見られ、明らかに水分の侵入が見られたが、今回はそれ以上の酷い有様。


Imgp8275
*汚れを落とすと…

シャフトの両端に異様に光る領域がっ…

Imgp8276
*ボルトの頭側(車体右側)の擦過痕

いや…
こりゃー凄い削れ様じゃーないれすか。
リレーアームのカラーどころでは無い有様。


Imgp8277
*ナット側(車体左側)の擦過痕

ここもシャフトとブッシュの微細な隙間を水分が伝って入ったとしか考えられない。
水分はグリスを徐々に流し、金属の腐食、摩耗が進行し、挙げ句に異物を咬んで表面のムシレを招いたのか。
部品を手に入れ、近々交換した方が良さそうです。
まー、2年に一度位は開けて清掃、給脂がベターなんでしょうなー


・激闘スイングアームのブッシュ

スイングアームが外れれば、今度は唯一スイングアーム側にリンクが取り付く箇所のフォームドブッシュ摘出です。

Imgp8279
*見た感じリンクで対になる箇所と同じようですが

早速、オイルシールを外して、先程のジグを装着。

Imgp8281
*なんかやりにくい

それもそのはず、この箇所そのものがスイングアーム本体に近すぎて、今までの治具の組み合わせでは作業が出来ない。
さりとて、ここまでバラしておいて、治具の構成を変更するために調達に出向くのも、ジャッキアップしている状態では危険。

なので、手持ちのソケットやナット、ワッシャの組み合わせを変えやるしかありません。

それも少しずつ…あー長い13mmソケットがあればなー
若しくは外径が丁度あう金属パイプ用意しておけば良かったんだが。

で、少しずつ進めるも、一定にソケットが入ればそれ以上は僅かにしか進まない?

なんで、と思いつつ、ここで気が付けば良いのに、既にお疲れモードで正常な判断が出来なかったようで…
無理にナットを締めれば簡易圧入治具のシャフトが曲がる事態。


Imgp8282
*以前使っていたリンクまで出動(これ以外と良かった)

あー、もうこれで2時間位格闘したが、疲れ諦めモードに突入。
頭の中で「YSPに持って行け」がリフレイン。
自分のこととはいえ、勝手に弄ってこの有様では情けない。

これで最後にしようと思い立ったち、反対側からマイナスドライバーで叩き出す。


Imgp8284
*モーこれしか無い、というか…ここまで変形させなくても(写真右)

はじめから、この箇所はこうするのが正しかったンでしょうね、たぶん (>_<)
ソケットを圧入し続けた結果、ブッシュ端部(写真左)は良い感じに変形してます。


Imgp8285
*スイングアーム側のスリーブには段差があった

スリーブはスイングアームとは別体で作られており、だからなのか不明ですが真ん中に段差。
外から見ると単なるスリーブ状なので、この段差加工は不思議。
これさえ無ければ簡単だったんだがなー

今回の無理な作業で治具の長ボルトは見事に湾曲し、ねじ山も破損。
今後の事もあるので2代目の用意を検討しなければならないんだが…
例えば、長ボルトもスイングアームピポット級とリレーアーム2連ブッシュ級の2パターン。
13φのソケットの代わりに同径の金属のパイプなどとか… 


Imgp8286
*両側から加工した残りが段差になったのか?

とにかく外れはしたが、途中のギリギリ感で胃が痛くなり参りました。

・やっと組み立て

スイングアームのピボットシャフト部の出口に樹脂製の変なツバ付ブッシュが付きますが、そこに被さるのが下の写真のスラストカバー。

Imgp8288
*上使用済、下新品

ユニクロメッキのチープな感じですが、値段も安くは無く、だからか内側にはしっかりオイルシール状のリップが付いている。
水気侵入の容疑も在るので一応交換。
樹脂製のツバ付ブッシュも用意して在りましたが、既に時間がかかりすぎているので打ち抜くのも面倒。
損傷したシャフト・カラーの用意が出来てからでも良いし、また流行のピボットシャフトにニードルローラーベアリングを仕込む改造?もアリかも…
って、本当にベアリング化するの?


Imgp8289
*こんどはフォームドブッシュの圧入

外すに比べればブッシュ圧入はやや難しい。
ここも真っ直ぐ入れないとブッシュを変形させることになる…
って1個そうなりかかったがギリセーフ (>_<)

使用グリスはスーパーゾイルグリスなるものを使用。
フォームドブッシュは樹脂がコーティングされている無給油潤滑面とカラーの金属面の戦い?
なので、ひょっとしたらラバーグリスもありかなとも、最後まで迷ったが迷う時間も無くなっていたので、普通の?スーパゾイルグリスを投入。

サービスマニュアルではモリブデングリス指定なので、この選択は自己責任。
だから使用者本人が常に状況チェックの前提での選択ですが、どーなることやら。


Imgp8290
*終われば辺りは真っ暗(ワッシャが1枚足りないー)

なんとか、この日の内に終わりましたが、ほぼ半日掛りでした。

跨がれば、やや動きが良い感じなんで、走行時の結果が楽しみです…
疲れたのー

・PS

秋のロングツーリング(1泊…)では、特に問題なし。
但し、帰ってきたらスイングアームのピポッドからキーキー音がする。
これも暫くしたら消えたんだが、さて何でか?
やはりピポッド廻りはゴソッと部品交換した方が良いかもしれない。

因みにフォームドブッシュの方。
今一度観察すれば…

Imgp8589
*摩耗部分の厚みは0.85mm厚

ノギスで計ってみたところ、ツルツルの摩耗した部分の厚みは0.85mm。

Imgp8590
*摩耗無し部分は1.0mm

ここは正味通り1.0mmなので、0.15mm損耗したことになる。
まーノギスなんで細かい数字は気にしないとしても、若干減ったことが判る。

Imgp8250_20191116002501
*ショックユニット側のフォームドブッシュ

本編の写真ではどれも内面円周1/4ほどコーティングされた樹脂が摩耗している。
ところが、前回交換(2万5千Kmほど前)したショックユニット側ブッシュも、今回交換したその他部分のブッシュも見た目の減り方は左程変わらない。

ひょっとしたら、僅かに減った状態、樹脂に当りが付いた状態が正規なのかも。
使い方にもよるが、1~2年毎にグリスを足しておけば、摩耗は進行しないのではないか?
このブッシュ、そもそもそーいう部分なのかも…
だとすればこの程度の摩耗では、交換する必要もないことになる。
いや、想像ですけどね。

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